空になりたかった海
それから数時間たったのだろうか。


「光、そろそろ起きたら?」

ドアがノックされた。


もっそりと起きると、体のあちこちが痛む。
確実に風邪のようだ。


ドアを開けて

「なんか、熱っぽい」

と、伝えた。


母は、えっ という顔をした後

「あらあら、大変。水分持ってくるから寝てなさい」

と、言うがいなや台所へパタパタと走っていった。


自分が起こしたくせに…ブツブツ言いながらベッドに戻る。


母が持ってきたポカリを飲み干すと、幾分身体のだるさもとれた感じがした。


「なにか食べなきゃ」

と心配する母を追い出すと、私はまた眠りの世界へ。


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