白いジャージ4 ~先生とlove life~

親友の悩み





―ピーンポーン―




先生が帰ってくるよりも先にゆかりが家に来た。





「いらっしゃい!!」



「初めてだね~!直と先生の家になってからは。綺麗にしてるね~!」




元気そうなゆかりの笑顔にほっとしながら、冷蔵庫の中からオレンジジュースを出し、グラスに注いだ。




「先生、毎日遅いの?」



時計を見ると、もう8時過ぎだった。




「今は教育実習の人がいるから忙しいんじゃないかな」



私とゆかりは向かい合って座り、ジュースを飲んだ。





今日の夕食はパエリア。


ホットプレートで後は温めるだけ。





「教育実習ってどんな女なんだろう。誰かスパイでも送り込んで調べたいよ」




ゆかりは、ストローでグラスの中の氷を突っつきながら、怒った顔で言った。




「大丈夫だよ。それに、知らない方がいいのかも。顔とか見ちゃうと……心配になりそう」



「そうだね。それはあるかも……」




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