ジェネシス(創世記)
マードは、奴隷・女性・孤児・貧者などに対しても平等主義を唱えた。生活に困窮する女性に対し、財政力のある男性は複数の女性と結婚することができた。

一夫多妻制が、認められている。しかも正妻と側室の概念はない、全て公平に扱われる。

 よって平等であれば、女性でも財産があれば、貧しい複数の男性と結婚することも可能なはずだ。しかしながら私の知る限り、そんな女性を見たことも聞いたこともない。

 男性たちの性的欲望を抑えさせるために、女性たちは「チャードル」という全身を包みこむ、黒い服装をまとっている。

時にその服装の廃止論も提案されたが、女性たちから反対されてしまった。日焼け防止、砂よけなどに役立つ、実用的で快適な服装なのだ。

 イラム教の信者になれば、「無税」となる制度を創設した。その結果、クリストス教徒やユダ教徒は、当然のごとく課税を強いられた。

 偶像への祈りを禁止しているため、教徒たちは「メッカ」の方角に向かって祈った。ユダ人と違い、礼拝する場所は特にこだわらない宗派だ。けれども、金曜日だけは礼拝所(モスク)で実施された。
 
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