蝶々結び
「……せ!なーなーせーっ!!」


「ん〜……。何よぉ……」


「アホッ!!起きろっ!!」


聞き覚えのある声に怒鳴られたあたしは、ガバッと起き上がった。


「創太っ!?」


「俺だけちゃうぞ!」


創太はそう言って、襖の方を指差した。


「上杉先生っ!?」


あれ……?


ちょっと待って……


あたし、パジャマだよ!?


「キッ……キャアーーーッ!!!」


外まで聞こえたであろうあたしの叫び声に、上杉先生と創太は耳を塞いだ。


「煩いっちゅーねん!」


「何やってんのよっ!?」


女の子が寝ている部屋に、無断で入って来るなんて有り得ない。


「おばちゃんに頼まれたんや!っつーか、今何時やと思ってんねん!」


創太に怒られ、時計に視線を遣った。


10時過ぎてるっ……!


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