蝶々結び
「須藤は、学校だと難しい顔ばっかりしてるんだよな〜……」


「はぁ……」


上杉先生の言葉に、露骨にため息をついた。


「毎日毎日、そんな難しい顔ばっかりしてて疲れねぇの?」


「別に……。元々こういう顔だし……。それに、先生には関係ないですよね?」


また苛立って来たあたしは、ぶっきらぼうに答えたけど…


「ん〜……。でもまぁ、担任だからな。これでも心配してるんだぞ?」


上杉先生は、どこか悪戯っぽくニカッと笑った。


この人と話していると、あたしのペースが乱される。


「心配して貰わなくても大丈夫です」


「そっか!じゃあ、失礼致しました!副会長さん」


上杉先生はおどけたように言って、生徒会会議用の資料を差し出した。


「どうも……」


あたしはそれを受け取って、先生とは離れた場所に座った。


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