☆★グリン・ピース★☆
「私のために・・・?」

さっき思い切り殴った

彼の頬にそっと触れた。

わたしはただ

そうしたい衝動に駆られた。


「貴方は・・・

それで・・いいの?」


彼は私の手を振り払い

そしてその代わりに

私の体を強く引き寄せた。


不思議と恐怖は感じなかった。


「もう、こんな仕事は

こりごりだ・・・!

だけど、お前に最後に

教えてやんなきゃ・・・

気がすまねぇんだ!」


「貴方は何を・・・

知ってるの?」


SWEET ROOMの片隅で

二人きりの静寂が

今破られようとしている。


何を聞いても構わない。


この人は敵ではない・・・

今はそう信じたかった。
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