ぼくの太陽 きみの星
「あいつのことが気になるの?」

「……」


うつむいて黙るあたしの耳に。

突然”ピロロン”という音が飛び込んだ。


鷹耶の手に握られた携帯に気付く。


「ちょっ……と!」

「この写真、あいつに送りつけてやろうかな」

「……ちょっと、やめてよ!」


フッと鼻で笑う声。




――唐突に理解した。


鷹耶にとっては、あたしが琢磨くんと付き合うことも、ゲームのひとつの要素にすぎないんだ。

鷹耶の”遊び”を面白くする要素。




表向きは完璧な優等生の鷹耶の、おそらくあたししか知らない素顔。




「どんなデートしたのか全部話したら、写真送らないであげる」

「琢磨くんのメアドなんか、知らないでしょ」

「知らないってどうしてわかるの?」

「――そんなの聞いて、どうすんのよ」

「好きな女を部屋にまで連れ込んどいて何もしない”根性なし”が、どんなデートしたのかと思ってね」

「……」

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