ツンデレ姫とニコニコ王子
なんか、嬉しいくせに喜べない。

っていうか、嬉しくないし!

「だって、姫奈ちゃん可哀想だし。」

_ムカッ

可哀想って言葉、私は嫌い。

なんか、イライラするから。

「いい!一人で行けば?」

そう言ってしまった。

なんで、いつもこうなのかなぁ?

こういう性格だからいじめられるのかなぁ。

だから、嫌われるのかなぁ・・・・。

そう思うと、だんだん悲しくなる。

_グイッ

涼斗は、私の腕を掴んで自転車の後ろに乗せた。

「は・・・?」

「つかまっててね?!」

「ちょっ、いいって!」

その言葉を無視する涼斗。

「俺もヤバいかも、よし!」

そう言って、自転車がものすごいスピードで走った。

「ちょっとーーーーーーーーー!?」

「大丈夫だよ、俺が運転するんだし。」

ニッコリまた笑った。

でも、それは後ろを向いてるのと一緒で___

「ちょ、ちょ!前・・・!」

「おっと!」

_ガチャン

危なく、電柱にぶつかりそうになった。

っていうか、かごが少しぶつかった。

「姫奈ちゃん、今何時?」

携帯を見ると、25分を示していた。

「に、25分!」

「・・・・よーし。」

より、スピードを上げて坂を上った。

「す、すずと・・・きつい?」

「あ、名前で呼んでくれた♪」

嬉しそうに笑顔になる。

_ドキッ

なんで、ドキなの?

私はなんなの?

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