ツンデレ姫とニコニコ王子
「あ、下り坂だからつかまってて?」

「う・・・ん。」

私は、涼斗の背中をギュッと掴んだ。

あ・・・・。

なんか、いい香りがする。

レモンみたいな、そんな香りが・・・。

その香りにまた私はドキドキしてしまったのだ。

_ガク

ん?

坂は、想像以上に急だった。

「ちょっとぉぉーーーー。」

「大丈夫、俺がいるって♪」

さっきから、私なんなんだろうなぁ。

すごく顔が熱く感じる。

今日は、そんなに暑くないよ?

たぶん・・・涼斗と居るからだと思う。

でも、なんで涼斗といるから顔が熱いの?

ドキドキするの?

・・・・どうして?

「あ。」

涼斗が言った瞬間、身体が浮き上がった気がした。

「う、うーーーーーーーーー!」

言葉にできないビックリ。

目の前には学校。

このまま、飛んで行ければ・・・。

なんて、考えたけど無理。

「すずとのバカー!!!」

「だいじょうぶーーーーーーっ!」

とか言って、むやみに自転車をこぐ。

「俺に、不可能はないから♪」

きゅん❤_

うー、なんかずぎゅっとくるし。

すると、なんと学校の門を飛ぶ・・・・!?

「えぇーーーーーーー!」

これは、ありえないでしょー?!

どうなんてるのぉー!

_ガタンッ

「__ったぁ・・・。」

自転車が飛んだと言ったが、着地は無事でなく失敗に。

目の前には、涼斗。

っていうより、私が涼斗の上に乗っかっていた。

「わっ、馬鹿っ!」

は、恥ずかしーーーーー!

「姫奈ちゃん、ケガしてない?」

「平気だけど・・・・。」

「じゃあ、行こ☆」

_ドキドキ

心臓がドキドキ、バクバクする。

涼斗ってドキドキさせる力があるの?

教室に行くまで涼斗だけを見つめていた。

_ガラッ

「・・・・。」




< 26 / 38 >

この作品をシェア

pagetop