俺様☆姫様★王子様 【完】
――ドカッ
その音と共に、あたしから要くんが離れた
と同時に、椅子から転げ落ちる要くんが視界に入ってくる。
「っざけてんじゃねぇよっ」
見上げると、テーブルの横に立っていた蓮が要くんの胸ぐらを掴んでいて。
止めなきゃ
って思ってるのに、動けないどころか声さえ出ない。
そんな情けないあたしとは逆に琉奈が、要くんを掴んでいない方の蓮の腕を持った。
「レンっ!どうするつもり?」
琉奈が呆れたような顔で、蓮を睨み付けてた。
すると蓮は我に返ったのか、一瞬あたしを見て
「……チッ」
小さく舌打ちをしてから、要くんを持ち上げていた手を離した。