俺様☆姫様★王子様 【完】
寮生活
「姫華ちゃん?なんで後ろ歩いてるの?」
いや……。
あなたの背が高すぎなんです。
あたしはコンプレックスの塊なんです。
って言えなくて、ヘヘッと笑ってごまかす。
「あたしってば、歩くの早過ぎたかな。ごめんね。」
違うんです!
「あ、すみません。」
何認めるような言い方してんの!あたしのバカっ!
そしたら歩くペースを落としてくれて、あたしと並んでくれた。
別に良いのに……。
優しいんだね、松倉先輩。
益々憧れちゃいます。
「それにしても、姫華ちゃんあの人に会っちゃったんだね。」
「え?あの人って?」
何の話だかわからず、松倉先輩を見上げた。