俺様☆姫様★王子様 【完】
パタンと静かに閉められた扉。
あぁ……疲れた。
琉奈ちゃんが帰った後の部屋は、やけにがらんとしてて余計に広く感じた。
フリフリのカーテンから覗く夕日が、あたしにお疲れ様って言ってくれてるみたい。
そのオレンジ色した夕日をもっと見たくなったあたしは、窓際へ行ってカーテンを勢いよく開けた。
わあぁぁ!!
めちゃくちゃ高い。
寮のてっぺん近くに位置するあたしの部屋からは、学園の外が見渡せる感じで
ただでさえ少し高台に建ってるのに、もっと高い所にいるあたし。
他の人が住む街がすごく小さく見えた。
高くて恐くなったけど、真ん前にぽっかり浮かぶ夕日があんまり綺麗だから、恐いなんて忘れちゃったよ。
ねぇ、夕日さん。
あたしは此処でがんばらなきゃダメなんだよね?
あたし、上手くやっていけるよね?
「………」
って夕日が応える訳無いよね。
あたしってば、今日は疲れたからかな?おかしくなってきちゃったよ。