Cスクール~崖っプチの15歳~
付き合っていた間手を繋いだ事はなかった。

手を繋ぎ、歩かなかったのは恥ずかしかったから。

二人乗りの自転車。

オレの肩に置かれた彼女の手からあたたかさを感じた。

彼女の目にオレはどう映っていたのだろう……。

「ねぇ泳ぐの得意?」

「無理。全然泳げね~」

「やっぱし。うちも」

彼女は笑っていた。

男が泳げないなんてダサいんだろう。

でも、できないもんは仕方ない。

「でもさ~学校入るのに潜らないとなんだよ。手繋いで行こ~」

彼女はオレをひっぱって深いところへと泳ぎ始めた。
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