Cスクール~崖っプチの15歳~
オレは不良にはならなかった。

不良は不良で面倒くさい。

族に入ったら先輩にへつらいながら生きなければならない。

そういうことはオレの性分ではない。

族をぬけるために、頭を包帯ぐるぐる巻きにして登校してきた男子を見た時

“入るは安し、出るは難し”

と心の中で唱えた。

面倒くさいのと痛いのは嫌いだ

腰抜けだと言われても構わない


オレはただ……

       眠りたいだけなんだ


「ねぇ 起きてる?」

小声で言う彼女の声。オレの腕をツンツンと突付き、覗き込むようにしていた。

「ん?」
< 126 / 228 >

この作品をシェア

pagetop