Cスクール~崖っプチの15歳~
気分が悪くなりしゃがみ込んでいると

「気にしなくていいよ。あっちの海にいっただけだから、ここに居座れない人は黒い海に行くんだよね。下で見たでしょ黒い海」

ハマは普段の調子と変わらない声で言った。

「あっちの海には何があるの?」

私は頭にモヤモヤした記憶がうごめいているのを感じていた。

「知らないよ。行ったことないもん、それよりさシーガラス拾いに行こうよ」

今まで聞いたことのない言葉に動揺しながらも新しい言葉に心が弾み黒い海のことは私の奥へと沈んでいった。

「何、何? シーガラスって!」

「海のガラスSeaガラスだよきれいなんだわこれが♪」

ハマはスカートのポケットから水色でつるりとした柔らかい形のガラスを出すと、私に見せてくれた。

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