飛べないカラスたち
プルルルルル……
突然電話が鳴った。
ソファから起き上がると、ルックは気だるげに電話を取る。
本当はとる気にはならなかったが、母親だった場合後での言い訳に困るのである。
勿論「眠っていた」といえば済むのだが、基本的にルックは善良なので嘘がつけないのだ。
「もしもし」
受話器をとって耳にあて、対応する。
対する受話器からの声は沈黙の後、その奥で安堵の息が聞こえた。
『カイン…カインですか?』
「に、…兄さん…?」