焦れ恋オフィス
土曜の夜。

夏基に会いたい気持ちを押さえてベッドで泣いていると。

今までに経験したことがないほどの痛みをお腹に感じた。

『赤ちゃんが…』

なかなか治まらない痛みに耐えながら、赤ちゃんが無事でいてくれる事だけを願っていた。

何度夏基の名前を呼んだだろう…。

電話もかけようとしたけれど、赤ちゃんの事…言う事が怖くて。

結局、兄さんに電話した。

夜中にも関わらず慌ててやってきた兄さんの車に乗せられ、病院へと運ばれた。
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