焦れ恋オフィス
ようやく俺の言葉を受け入れてくれたのか、央雅はふっと笑って

「芽依ちゃんと赤ん坊を幸せにしないなら、俺が全力で守りますから」

「…」

さすが兄弟。

高橋専務と同じ言葉を言ってる。

「わかってる」

ゆっくりとそう言う俺に、頷くと

「じゃ、芽依ちゃんの病室に連れていってあげます。

芽依ちゃんがどういう態度をとるかは謎ですけど…」

そう言って病院へ入って行く央雅の後ろについて行きながら。

聞こえてくるのはただ。

自分の激しい鼓動だけだった。

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