焦れ恋オフィス
何も言えずに呆然としている俺を気遣って、まだ流れる涙を拭いながらも明るく

『でも、やっぱり離れるなんてできない…。お嫁さんにして』

そう言った芽依につけこんで、もう離さないと…俺だけのもんにすると、思いをこめて抱き締めた。

たとえそれが、二人にとって悲しい結果を導くにしても、俺が全部引き受けて幸せにしようと誓ったけれど。

毎晩俺の腕の中で泣きながら、うなされている芽依を想うと、結婚にふみきっていいのか…揺れている。

芽依を手放すなんてできそうもないけれど…。

結婚しようと決めて用意した指輪でさえ、まだ渡せずにいる。

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