焦れ恋オフィス
玄関に立ち、俺を見上げている芽依は、気のせいか、少し顔色が悪い。
もともと細い体は最近更に華奢になったようにも見えるし、色白の肌はほんの少し青く感じる。
そして、何故か緊張しているかのような瞳は、不安げに揺れている。
「何かあったのか?顔色が悪いぞ」
思わず芽依の頬を両手で包むと、頬ですら以前よりは鋭くなっている。
俺の心配げな表情を気遣うように、芽依はすっと表情を明るく変えて、俺を見つめて優しく笑う。
「大丈夫。最近仕事がかなり忙しかったから、お肌にきたかな。年だし回復に時間がかかるのよ」
明るく笑うと、俺の横を通り過ぎて部屋に入る芽依。
振り返ってその背を見ると、細い体が更に細くなっていると気づいた。
後姿から感じる表情も、いつもとどこかが違っていた。