言霊師
「…貴方が平気なら、良いんですけど…。
あ、何か用があるんですか?今からムメさんと約束あるんで、あまり時間はないですよ。」


決して神の事情など答えないと分かっていたので、あまり落ち込まずに、ヒョウリは話題を変えた。

ヒョウリの家は、大学から自転車で15分程の場所。ちょっと急げば、10分で着く。
ムメの授業が終わるのは、14:30。
今は、もう間も無く14時になろうとしている。
遅刻が生理的に嫌いなヒョウリは、軽く何か食べたらすぐ家を出られるように準備を整えていたので、一言主の再訪がなければ、ちょうど教室の外に人がちらつき始める頃には時計台に着く予定だった。

「ヒョウリ。頼みがある。」


「―――え??」

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