言霊師
そして、少女と青年が出会った数日後。


かの青年は、また新たに縁を結ぶ事となる。


相手は、やはり少女と同じ歳の少年だった。ただこちらは、偶然ではなく必然の出会い。出会わなくてはならない理由があったのだ。

青年は、時が満ちたら自分の元を訪れるように、と少年に呪い(まじない)をかけた。

その時の記憶は消していたが、呪いの通り、成長した少年は自ら縁を結びに来た。

その頃には、かつて少女だった者とも再会を果たしており、昔会った事など全く覚えていないのを多少残念に思ったのであった。



それは、初めての出会いから10年後の事。

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