カレカノ

次の日の朝…―



「行って来ま〜す」



いつもの時間に玄関を出ると視線を感じ振り向く。



「なんだ…朱希か…はよ」


恨めしそうに柚葉を睨み股間を隠すように覆っている。



…―バカじゃないの?



朱希に大したリアクションもせずに冷めた視線を送って歩き出した柚葉の後ろを追いかけるように歩き出した。



しばらく歩き出すと朱希が柚葉を追い抜いた。



「……」



早足で通りすぎた朱希を見つめると柚葉はハァと軽く息を吐くと



「ちょ…待てぇ!!」



朱希に追い抜かれるのは腹立つ!!!



地面を蹴り小さくなった朱希の背中を追いかけた。



「……」



柚葉が朱希を追い抜き朱希が柚葉を追い抜いての繰り返し。



っていうかエンドレス。



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