【完】俺の守護霊

美緒の居ない生活







いつもは“行って欲しくなーい”とか言ってたくせに。







平井さんから食事に誘われたのを見ていきなり“行ってもいい”なんて言い出した美緒。





いきなりどうしたかと思った。





食事中もずっと黙って俺と平井さんの会話を聞いていた美緒。





家に上がってくださいって言われた時には美緒が焦った様子だったけれど。




『ねぇ、翔?』




『もうね…“あたし”を探すの止めよう?』





「…何で? 何で急に止めようなんて言う訳?」





いきなり言い出した美緒に驚きながらも理由を聞く。





『あたしね、思ったんだ。このまま探しても見つからないと思う。今までだってあたしが翔の前に現れてここに住むようになってから結構経つでしょ?でも、なーんにも手がかりもないし。無駄だと思うんだ』





美緒は真剣な瞳で俺を見たまま話し続ける。




「無駄じゃないだろ?まだ探してない病院が沢山ある。どこかに美緒の手がかりはあるはずだろ?」



『無理だよ。もう、身元なんか分からなくていいの!』



















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