恋愛両立
私の態度に敦くんはふっと笑って。
「うそ。半分本気だけど。」
って・・・・
うそ?半分本気?ってどっち?
私の頭は混乱するばっかりで
心臓はドキドキ動き出して体温が上がる。
長い手が伸びてきて私の頭を撫でる。
「全部本気だけど。あんまり重く考えないで?速攻フラれても結構こたえるし。勝手に好きなだけだから。」
「えっ・・・」
「だって早紀ちゃんって俺のことそんな風に見てないでしょ?」
覗き込むように顔を斜めに傾ける。
顔っ・・・近いっ・・・
赤くなる私の顔をみてクスっと笑った敦くんは
「んじゃ、行こっか。」
そう言ってまた車を走らせ出した。
「俺結構才能あんじゃない???」
陶芸の工房を出て手を洗った敦くんが振り返って笑う。
「ん~、初めてにしては上手だったかもね。」
得意気な敦くんがちょっとかわいい。
陶芸が終わると、お昼を過ぎて太陽が真上まで上がっていた。
6月で梅雨なのに今日はいいお天気。
「あれ出来るのいつ?」
陶芸場の中にある作品たちを指差す。
「2カ月ぐらいかな。」
「そっか、楽しみ。」
無邪気に笑う敦くんの笑顔。
なんかこっちまで嬉しくなる。