恋愛両立


「早紀さん、今日終わったら飲みに行きません?」


タケルの言葉に私はモニターから目を離さず答える。


「ヤダ、月曜飲みに行くなんて。」


「げ、ツレナイなぁ・・・・」


私達の会話を聞いて、向かいの潤さんが笑う。


「タケルー、早紀誘うなんて10年早いよ。」


「潤さんまで・・・・ヒドイなぁ」


カタカタキーボードが鳴る音だけ響く。


集中。



集中すると時間なんてあっという間に過ぎて行っちゃって。



気づいた時には回りは薄暗く、私の上の電気だけ光ってた。



「うわ、タケルも潤さんもいつの間に帰ったんだろ・・・」



時計を見ると11時。



「はぁ・・・疲れた~」



私の独り言だけが響く。














これが私の毎日。



気づけば夜まで仕事してて


テレビなんて見ない。


仕事して、帰って、シャワー浴びて、寝て、起きて、仕事して・・・


の繰り返し。



今までずっと、なんの疑問も持たなかった。



この毎日が当たり前だったし、満足してたし。









敦くんに出会ってから。



変わり始めた。



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