恋愛両立
「仕事調整してみるよ。多分行けると思う。」
ケンちゃんの満面の笑みとか、ポスカで書いた手作りポスターとか、なんか可愛くて笑ってしまう。
「マジで?やった。」
横では小さくガッツポーズを作ってる敦くん。
またあの無邪気な笑顔でほっとした。
「またメールするね。」
「え?」
帰り、家まで送ってくれた敦くんが言う。
「超おいしい串カツ屋見つけたの!今度食べ行こ?」
「あ・・・うん・・・」
敦くんはいつも笑顔で、一緒に居ると楽しい。
「大丈夫?」
曖昧な返事をしたからかな・・・心配そうな敦くん。
「うん、大丈夫。」
私がはっきりそう言うと
「無理な時はちゃんと無理って言ってね。俺勘違いしそうだから。」
「え・・?」
「まぁ、無理って言われても凹むんだけど。」
敦くんはいつもストレートで困ってしまう。
「じゃ、またね。」
くしゅって私の前髪を触って、敦くんは帰っていった。
天然?計算?
そんな仕草に女の子は弱いんだよ・・・