恋愛両立
「そ。超イケメンくんだよ。早紀ちゃんの後輩。21歳だっけな?早紀ちゃんが教育係しててさ。いっつもタケルくんに泣きつかれてるよ、早紀ちゃん。」
21歳のイケメンの教育係・・・・
なんか聞いてるだけでイライラすんな。
早紀ちゃんは腰に手を当て、海を見ながらしゃべってる。
「知らないよ!そんな事言われても!だからバックアップ取っとけっていっつも言ってんじゃん!」
いつもと違う雰囲気の早紀ちゃん。
「びっくりした?」
そう言って俺の顔を覗き込むまーちゃん。
「仕事中は早紀ちゃんいつもあんな感じ。プレゼンしてるときとか超カッコいいんだから!」
得意気なまーちゃん。
「頼りになるって営業にも人気あるんだよ。早紀ちゃんはうちの会社のエースなんだ。」
女の子が夜中まで仕事するなんて俺の会社じゃ考えられない事だった。
女の子はいつも定時を気にしてて、仕事より優先されるもんなんていっぱいあるってのが常識だった。
でも早紀ちゃんは違うんだよな。
外でしゃべってた早紀ちゃんがいきなり俺の前を素通りして食堂を出て行った。
「期待しないでよ?電波が無きゃデータ飛ばせないから。」