恋愛両立
「はは、マジで全部運んでる。」
部屋に入って、まーちゃんが荷物を置いていた場所にきれいに置かれた敦くんの荷物。
まーちゃんとサトシくんはずっと一緒に居たかったんだろうな、それを私が邪魔してたのかな・・・
そんなことを考えていると、ぐいっと手が引かれて、敦くんに包まれた。
「イヤならしない。俺、早紀ちゃんのこと大事にしたいから、我慢する。」
真剣な目に見つめられ、吸い込まれそう。
「イヤ・・・・じゃない。」
小さく答えた私の手をゆっくり引くと、ベッドに座るよう腰を引かれた。
横に敦くんが座る。
私の右手を両手で包んで
「イヤじゃないけど、よくもない?」
「え?」
見上げた敦くんは寂しそうな笑顔だった。
「ちがうっ・・・ただっ・・・自信がないのっ・・・だって・・スタイルだって良くないっ経験だってほとんどないしっ・・・・」
言いながら涙目になるのがわかる。
敦くんを見つめたまま
「がっかりするよ。。。もう25にもなって、こんなに子供っぽくて・・・」
頬を一筋涙が流れた。
その涙にゆっくり口づけした敦くんは
「がっかりなんてしないよ。早紀ちゃんは、俺だけ知ってたらいい。俺は早紀ちゃんだけ見てるから・・・」
そういうと、深い深いキスを降らした。