旦那様は社長
「反論しないんだな。あ、そうか。自覚あるのか」
社長が鼻で笑った。
その表情が、完全にあたしを見下しているのが分かる。
唯一の取り柄である容姿まで貶されて……
もう我慢ならない!!
「私、これでも社内一の美人だって評判なんですけど」
「自分で言って恥ずかしくないの?」
自分だって似たようなものなのに、「うわー、痛いヤツ」みたいな目であたしを見る。
「“冴えない顔”と言われましたので、世間一般の評価を申し上げただけです」
「へぇ……君が。オレは昔モデルや女優と付き合ったことあるから、別に普通だって思ったんだけど」
「……容姿を売り物にしている彼女たちと比べられても困ります」
それなりに“キレイ”の努力はしているつもりだけれど。
芸能人には敵うわけがない。
だけど、それを言うなら――……