旦那様は社長
「社長こそ、別に“社長”という肩書きがなければ、その辺にいるただの男じゃないですか」
「は?」
「だってそうでしょう?社長が“社長”だから女性が夢中になるんです!!」
一般人だったとしても、限りなく“特上”に近いと思うけど、それはムカつくから言わない。
「お前、何言ってんの?」
とうとう社長が立ち上がる。
顔は笑っているのに目が笑っていなくて、ちょっと怯みそうになった。
「オレは女に不自由したことなんてねぇよ。さっきの言葉、取り消すなら今だぞ」
ジリジリと詰め寄ってくる社長。
逃げたいけど、逃げたくない!!
「あたしだって男に不自由したことないんだから!!」
もはや社長と秘書の会話にあらず。
完全に、男と女の痴話喧嘩だった。
「はッ、どうせレベルの低い男ばかり相手にしていたくせに」
「はぁ!?一体あたしの何を知ってるって言うのよ!?」
「お前、セックスで満足したことあるか?」
「んなッ!今のセクハラでしょ!?」
お互いの罵倒し合いはしばらく続き、それは誰も手がつけられないほどだった。