*王子さまの甘い誘惑*
「なに、天宮さん
もしかして迷子?」
なっ何で
そうなるのっ!?
クスリ、と笑う彼。
楽しそうな
表情なのに
クールで爽やか。
誤解されたく
なくて
焦るあたし。
「違いますっ!!
えっと…ただ…
散歩してただけでっ」
うわぁ。
本当のこと
言ってるだけなのに
言い訳っぽく
なっちゃった。
「へー。
そーなんだ」
楽しそうな彼。
あたし
からかわれてる!?
「だいたい、あなたが
こんなとこで寝てるからっ」
少し彼を
睨むあたし。
「引っかかって
転んだんですよっ!?」
言ったあとで
後悔。
「転んだんだ?
下見て歩けばいいのに」
あたし…
バカ丸出し。
しかも、
この人
クールなのに
なんだか…
何なのよぉ。
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