†Orion†〜Nao's Story〜
「長谷川先輩のところに行ってたのか?」
「…………」
なんでそう心配そうな顔してんのよ。
いつもみたいに、嫌みったらしく言ってくれた方がまだいいのに。
黙り込んだままうつむいていると、森谷はズカズカと歩み寄ってきて、あたしの手をギュッと掴む。
そして、さっき下りたばかりの階段を、森谷に無理やり連れられて再び上る羽目になってしまった。
「ちょっと止めてよ。て言うか、どこ行くつもりよ」
「……ヘタレ女は黙ってろ」
「な……っ!!」
きっと、先輩のところだ。
……あのさ、森谷。
あんたの強引さは、あたしを夢から目覚めさせてくれるのかな。