†Orion†〜Nao's Story〜


開けるんだったら……?

この家を出て行け、なんて言い出しそう。



言葉を溜め込んだお父さんは、あたしの顔をじっと見据える。



……あぁ、また反則だよ。

ピアスを咎められ、あたしはそれに反抗しているのに。

じっと見据えられると、心臓がちがう音を立て始める。



「……病院に行け」


「……は?」


「自分で開けないで、病院で開けてもらうんだ」



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