月から堕ちたアリス
――シャキンッ…――


――ヒュッ…――



「おいてめぇ…」

「俺達の連れに何してんの…??」



フラットの首筋に鋭い爪を当てているルビーと、“超力”を身に付けた足をフラットに向かって振り下ろしかけているラビ。


…かなりの威圧感だ。



「いや、別に何も……??」

「「さっさと離れろ変態。」」

「………………はい。」



フラットは渋々あたしから離れた。



た、助かった…。






















そして試合を観るのにちょうど良い位置を見付けたあたし達はそこで始まるのを待った。





「ところで、君達は何で昨日あの“独眼のスピネル”と闘ってたんだ??あんな実力者がただの参加者である君達と試合前に闘うなんてどうにも解せないな。」

『それはー…えっと…』

「その前に、あいつは一体何者なんだ??なんか有名みたいだけど。」

「え??君達スピネルのこと知らないのか??」



フラットはそう言って驚きの表情を見せた。
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