月から堕ちたアリス
久し振りにいつもとは違う夢。



あの堕ちる夢ではない。










どこを見渡してもあたしの周りは真っ暗な闇。



『ここはどこ…??』



歩いてみても何もない。



『…ラビ??』



あたしの声は暗闇に溶けて消えた。



これって夢だよね…??


なんか夢にしては意識がはっきりしてる。



『…誰かいる??』



相変わらず何の返答もない。



『ちょっと…もう何なの…??』





















と、その時――



前方に白い光が見えた。



『光…!!』



あたしは導かれるようにそこに向かって走り出した。


近付くにつれ、その光はどんどん強くなる。







そこには輝く『何か』があった。



眩しさに目を細めながらその『何か』にもっと近付く。








それは手のひらに収まるくらいの大きさのクローバーの形をしたプリズムのようなものだった。



それから白の眩い光が発せられている。



『何これ…??』


































「それは『アリス』の記憶だよ。」



突然のその声にあたしが振り返ると―――
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