君のとなり―昼休みの屋上で―
美夏に見送られた後、屋上へと続く階段を1段1段踏み締める。





正直言うと、昨日の今日で裕に会うのは気まずかった。





あの時、裕が私に気付いていたかはわからない。




だけど、裕のキスシーンを見てしまった時よりも心の中は複雑で、曇っていた。







屋上の扉の前。
そっと鍵を鍵穴に差し込めば、まるで何かの合図のようにガチャリと音をたてて開いた。





キィィィ―――・・・
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