君のとなり―昼休みの屋上で―


私は驚いて思わず目を見開いた。
だけど、裕の手は相変わらずの温度で私の頭を撫で続ける。





『そっ、そんなことないよ!ゆ、裕の気のせいじゃない?』

「それはない。だって俺、ちゃーんと時計見てはかってたし?」





その言葉に、思わず固まる私。
そんな私に、裕は、



「じょーだん。そこまでしないって。
ただ、最近はる早かったから、今日はちょっと遅いな―って思っただけ。」



と言って、また少し笑った。



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