君のとなり―昼休みの屋上で―
最近裕は来るのが早い。
つまり、私が行くと必ず裕がいるわけだ。





それが少し悔しくて、裕よりも先に来たくて最近は授業が終わったらすぐにお弁当を食べて屋上へ走っているのだが、これが・・・なかなか勝てない。




それを知ってか知らずか、最近私が来ると裕はいつも笑っていた。
何がおもしろいんだか・・・。






・・・・・・・・・・・・・・










「クリスマス祭??」





自分の家からわざわざ持ってきた白い毛布にくるまりながら裕は私に聞き返した。




『そ。クリスマス祭。もうそんな時期なんだね―。
裕のクラスは何やるの??』





裕が自分の毛布と共に持ってきてくれた私用の淡い水色の毛布に身を預け、昨日翔と交わした同じような言葉を裕に投げ掛けた。



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