君のとなり―昼休みの屋上で―
―――――
「はぁ~・・・緊張した・・・。」
そう言いながら、私の肩に頭をのせる翔。
翔が観客席の方に戻ってきてそろそろ5分程経つ。
なぜかラストの裕の番を目前に、休憩が入ったのだ。
『ねぇ翔、もうラストなのに、なんでいきなり休憩なの?』
翔の背中を撫でながら、私は翔に尋ねた。
すると翔は、顔をあげて苦笑しながら答えてくれた。
「なんかね?もう出番なのに神崎が逃げ出しちゃったみたいで。舞台から出るときスタッフの人が慌てて探しに行ってたよ。」
ゆ、裕らしい・・・
思わず私からも苦笑が漏れる。
『なんかすごい人だね。・・・神崎くんて。』
《神崎くん》
・・・裕をそう呼ぶのは、かなり違和感があった。だけど、翔は私と裕が知り合いだということを知らないので、呼ばざるをえなかった。
「ふははっ。確かに・・・。
でも舞台に出る前に喋ったんだけど、なかなか良い奴だったよ?」
翔がそう言い終わるのと、息切れした司会者が出てくるのは、ほぼ同時だった。
「み、皆さん。お待たせしましたぁ―!
では、最後に告白されるラッキーな人に登場してもらいましょう。
2年E組、神崎裕さんです!!」
司会者が裕の名前を告げると、翔の時と同じくらいの歓声が上がる。
そして―――
裕が、舞台袖から出てきた。
「はぁ~・・・緊張した・・・。」
そう言いながら、私の肩に頭をのせる翔。
翔が観客席の方に戻ってきてそろそろ5分程経つ。
なぜかラストの裕の番を目前に、休憩が入ったのだ。
『ねぇ翔、もうラストなのに、なんでいきなり休憩なの?』
翔の背中を撫でながら、私は翔に尋ねた。
すると翔は、顔をあげて苦笑しながら答えてくれた。
「なんかね?もう出番なのに神崎が逃げ出しちゃったみたいで。舞台から出るときスタッフの人が慌てて探しに行ってたよ。」
ゆ、裕らしい・・・
思わず私からも苦笑が漏れる。
『なんかすごい人だね。・・・神崎くんて。』
《神崎くん》
・・・裕をそう呼ぶのは、かなり違和感があった。だけど、翔は私と裕が知り合いだということを知らないので、呼ばざるをえなかった。
「ふははっ。確かに・・・。
でも舞台に出る前に喋ったんだけど、なかなか良い奴だったよ?」
翔がそう言い終わるのと、息切れした司会者が出てくるのは、ほぼ同時だった。
「み、皆さん。お待たせしましたぁ―!
では、最後に告白されるラッキーな人に登場してもらいましょう。
2年E組、神崎裕さんです!!」
司会者が裕の名前を告げると、翔の時と同じくらいの歓声が上がる。
そして―――
裕が、舞台袖から出てきた。