恋・したい
「りぃ!起きて―!!」
『…まだぁ』

もそもそと布団にくるまる。

「往生際が悪いなぁ。そりゃ!」

由宇から布団をひっぺがされる。…寒い。

「ご飯冷めちゃうよ?ホットミルクティーも待ってるよ~」
『解ったぁ。でもお風呂…』
「沸かしてあるよ」

さすが由宇!いい主婦になれるよ、ほんと。下着姿でよろめきながらバスルームへ向かう。ほんとに寒いな。
そろそろ暖房つけなきゃね。
一通り身体を洗い湯船に浸かる。

「着替え忘れたな。ここに置いとくよ」
『ありがとう』

由宇って昔から面倒見よかったんだよね。変わってないな…


『これ美味しい~』
「よかった♪早く食べてデッサン開始しよ」
『やる気満々じゃん』
「そりゃそうよ。久しぶりに描けるんだから」

ミルクティーを飲み終え食器を運ぶ。昨日の事がひっかかってるけどあとで聞けばいいかな…。食器を洗いながらちらりと由宇を見た。
部屋を片付けスケッチブックと鉛筆を取り出し準備万端の由宇。
私も服を脱ぎ指定された場所に座りポーズをとる。
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