准教授 高野先生の恋人

セミダブルのベッドで、二人で窮屈に眠ることにも慣れたものだ。

「初めて君が泊まりに来てくれたのは、僕の誕生日の・・・」

「前の夜、でしたよね」

そうして私は誕生日の朝一番乗りで、彼におめでとうを言ったのだ。

そういえば、あの時はまだ彼のこと、“先生”なんて呼んでいたっけ。

今では逆に、そう呼ぶほうが照れくさかったりするのだけど――

「タカノ、先生」

ふいに呼んでみた、ちょっとした悪戯心で。

彼は、ほんの一瞬“おや?”って表情をしたけれど――

「どうしたの?珍しいじゃない」

すぐにいつもの彼らしく、ゆったりにっこり微笑んだ。

< 129 / 324 >

この作品をシェア

pagetop