准教授 高野先生の恋人
いつだったかゼミのコンパのとき、森岡先生が自慢げに話していたことがあった。
“ウチの奥さんは超料理がうまいんだ”と。
パエリア、ローストビーフ、サーモンのマリネ、ジャーマンポテト・・・・・・。
テーブルに並んだ美味しそうなお料理はすべて奥さんの手作りだった。
見た目もお味も素晴らしいそのお料理をいただけるなんて!
“超ハッピー!”の、はずなのだけど・・・。
「ねぇねぇねぇ。で、鈴木さんは高野君になんて呼ばれてるの?」
「えっ!」
「あ、オレ知ってる。詩織ちゃんだろ?」
「ええーっ!なんで龍ちゃん知ってるの?なんかずる~い!」
「ふーんだ、役得役得」
「じゃあじゃあ、どっちから告白したの?ね?やっぱり鈴木さん?ね?ね?」
「ええっ!」
っていうか“やっぱり”っていったい・・・。
「それ、オレも知りたい。で、どっち?」
「ええと・・・そ、それはですね・・・」
こんな調子では、せっかくのお料理を味わうこともままならない・・・。