准教授 高野先生の恋人
ぼんやりとカップの中のコーヒーを見るめる私に美穂さんはこれまた唐突に言った。
「鈴木さんは高野君と結婚したい感じ?」
「えっ」
はっとして顔を上げると優しく楽しげに微笑む美穂さんと目が合った。
「あ、あの・・・」
「高野君はそうしたいって思ってるみたいだけど、鈴木さんはどうなのかなって」
「はぁ・・・」
美穂さんの問いかけに私は何かをはぐらかすように曖昧にふにゃりと笑った。
何故だろう?彼のことが大好きでずっと一緒にいたいと思っているのに・・・。
“結婚”という言葉が出てくると、急に臆病風に吹かれてしまう。
これはもうなんというか苦労性な私の性分で仕方がないかも。
楽観的に考えるのが不得手で、手放しで浮かれられない損な性格。
「鈴木さんなら・・・」
「え?」
「真面目そうだし、すごく慎重な人みたいだから大丈夫なんじゃないかな」
「あの・・・?」
「ご結婚は計画的に!ってね」