准教授 高野先生の恋人

私はカスガイに惚気半分?で自分と彼の馴れ初めを話して聞かせた。

カスガイは、ふーんとつまらなそうに聞いていたけど――

「そんだばアレだ永久就職か、スズキも」

「えっ」

「だって、就職決まってないんでしょ?」

「うぅ。それは、そうなんだけど……」

いきなりさらりと痛いところを突いてきた。

就職……それは、私が結婚♪結婚♪とイマイチ浮かれられない理由の一つ。

私はこのタイミングで結婚したカスガイに少々ご教授願うことにした。

「あのね、カスガイ」

「んあ?」

「一度もお勤めに出ないで結婚するとかって、ご両親は何も言わなかった?」

「なんだ、そんなことか」

私のもやっとした疑問も、カスガイはぜんぜん“そんなこと”扱いだった。

< 224 / 324 >

この作品をシェア

pagetop