准教授 高野先生の恋人

得意になってるカスガイに私はズバリ気になっていたことを聞いてみた。

「ちゃんと中国語、話せるようになって帰ってきたんだよね?」

「はあぁ?」

拍子抜けって顔のカスガイに、してやったりとほくそえむ私。

そうしてカスガイは美しい流暢な北京語を私の前で披露してくれたのだった。

しかしまさか――

その翌日に、そんな私の背中を押す願ったり叶ったりの話が舞い込もうとは……。



やや遠慮がちに鼻の上のパックを触ると、いい感じにカペカペしてきていた。

「乾いて固まってきてますね」

「剥がすの楽しみだなぁ」

しかしながら、キッチンタイマーはまだ鳴らない。

そんなわけで、それぞれ真正面を向いたまま、仏頂面の会話はつづく。


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