准教授 高野先生の恋人

寛行さんは、お医者さんを闇雲に怖がる子どもを宥めるような口調で私を励ました。

「大丈夫だよ。優しい先生だから、ね」

いやもう……私は大丈夫だけど、あなたこそ大丈夫?と問いたいところである。

彼は、私のことを心配しすぎて、頭のネジが2、3本とんでしまったに違いない。

あぁ、熱が下がったら、とんでいってしまったネジを一緒に探してあげよう……。

私は、重い疲労感と若干の体温の上昇を感じながら、彼に薄く曖昧に微笑んだ


先生はウチのバイト先の先生よりも年配のようだったけど、

爽やかで若々しく、寛行さんが言うとおり優しく丁寧な感じの人だった。

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