准教授 高野先生の恋人

今朝、私が出勤すると、院内は独特の嫌な静けさに包まれていた。

いつもなら既に診察室にいるはずの先生の姿がない。

何か、よくない予感がした。

「あら、鈴ちゃん、おはよう」

「あ、おはようございます」

声をかけてくれたのは、看護師の根岸さん。

“鈴ちゃん”というのは職場での私の呼び名で、先生以外は皆そう呼んでくれている。

「あの、先生は・・・?」

「それが、嬉野さんが急変しちゃってね」

「えっ」

こんなときに限って、よくない予感に限って的中してしまうなんて・・・・・・。

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