准教授 高野先生の恋人

私は牛乳の入っていたコップをテーブルにことんと置くと、

壁ぎわの隅っこに引っ込んで、ひざを抱えてまるまった。

「詩織ちゃんは、端っこだの隅っこだのがホントに好きだなぁ」

寛行さんは、しょうがないなぁって口調で、だけど、とても慈しみ深くそう言うと、

私の隣にやってきて、よっこらしょっと腰をおろし、真似するみたいにひざを抱えた。

なんだか、こんな風に隅っこで、ごちゃっとかたまる私たちは、

まるで体育でコートの順番待ちをしている手持ち無沙汰な生徒たちのようだった。

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