准教授 高野先生の恋人

“怖がったって仕方ないじゃない”

“どうにもならないことなんだから”

もしも、寛行さんがそんなふうに言う人だったら、

私は、好きにならなかったのかも・・・彼のこと。

「僕は、君と一緒に、考えたり悲しんだり怖がったりすることはできるつもりだよ」

「うん・・・」

「それに、明日も僕はちゃんと生きてる」

「うん・・・」

「冷蔵庫で一晩寝かせたカステラを、君と一緒に食べる為に。ね?」

「うん・・・」

「うん」

「うん」


< 88 / 324 >

この作品をシェア

pagetop